この記事でわかること
- 学科で学ぶ4つの柱(水圧と体・器材・計画・環境)
- 筆記テストの形式と、合格しなかったときの扱い(PADIの場合)
- 丸暗記より「理由が分かる」ことが大事な項目
講習と聞いて、意外と身構えるのが学科です。「勉強なんて久しぶり」「テストに落ちたら?」。そんな声をよく聞きます。でも、学科はダイバーとして安全に潜るための土台。落とすための試験ではありません。ここでは、PADIを例に、学科で学ぶことと筆記テストの形をまとめました。数字や形式は「PADIの場合」として書きます。

テストって聞くと、それだけで緊張するニャ…。落ちたら海に行けないのニャ?

ひっかけ問題じゃないよ。教材を読んでいれば答えられる内容。間違えても、その場で先生が教えてくれる。
学科で学ぶこと(水圧と体・器材・計画・環境)
学科は、大きく4つの柱でできています。丸暗記ではなく、「なぜそうするのか」を知るための時間です。
| 柱 | 学ぶこと |
|---|---|
| 水圧と体 | 深さで圧力がどう変わり、耳や体の空間に何が起きるか。ゆっくり浮上する理由 |
| 器材 | マスク・BCD・レギュレーター・タンクの役割と扱い方 |
| ダイビングの計画 | バディと潜るルール、残圧やダイブの時間の管理、ハンドシグナル |
| 環境 | 海の生き物との付き合い方、サンゴを傷つけない中性浮力の意味 |
PADIには自宅で進められるオンラインの事前学習(eLearning)があり、動画と文章で章ごとに学びます。各章の終わりに小さな知識のチェックがあり、理解を確かめながら進む作りです。ここを初日までに進めておくと、当日の座学が短く済みます。準備の進め方はオープンウォーター講習を申し込む前にやることにまとめました。
筆記テストの形式(PADIの場合)
PADIの場合、章ごとのクイズと、最後に知識の確認テスト(ファイナル・エグザム)があります。形式は選択式が中心。ひっかけを狙った問題ではなく、教材を読んでいれば答えられる内容です。分からないまま先に進む、ということにはなりません。間違えた所は、インストラクターがその場で確認し、理解できるまで説明してくれます。テストは「できないところを見つけて、埋めるため」にある、という位置づけです。緊張して臨むより、教材を一度ちゃんと読んでおくほうが、ずっと効きます。
事前学習で済ませる場合
正直なところ、学科は事前学習でどれだけ進めておくかで、当日の楽さが変わります。オンラインで章と小テストを済ませておけば、現地では確認と質問に時間を使えます。その分、水中の練習に集中できる。逆に、まったく手をつけずに当日を迎えると、座学が長くなり、体力も気力も削られます。前日の夜に慌てて詰め込む、という事態は避けたいところ。数日前から少しずつ進めるのが、いちばん無理がありません。
どれくらい時間がかかるかは、人によります。読むのが速い人は数時間で終え、じっくり派は数日に分ける。どちらでもかまいません。大事なのは、初日の朝までに終わっていること。区切りのいい章ごとに止められるので、まとまった時間が取れなくても進められます。スマホでも読めるため、待ち時間や移動中が使えます。動画で解説される場面も多く、文字だけの教科書よりは頭に入りやすいはず。分からない章に印だけつけて先へ進み、当日まとめて質問する、というやり方でも問題ありません。完璧に理解してから当日に行く、と気負わなくて大丈夫です。

通勤の電車で1章ずつ、くらいで十分。ためこまないのがコツだよ。
覚えるより「理由が分かる」ことが大事な項目
学科には、丸暗記より「なぜ」を分かっておきたい項目があります。たとえば耳抜き。痛いまま潜ってはいけない理由を知っていれば、当日あわてません。やり方はダイビングの耳抜きのやり方にまとめました。浮上速度も同じで、ゆっくり上がるのは、体にたまった窒素をゆるやかに抜くため。理由を知っていると、自然と守れます。そして飛行機。潜ったあとすぐ飛ぶと減圧症のリスクが上がるとされ、搭乗まで時間をあける目安があります。これも「ルールだから」ではなく、体で何が起きているかを知ると腑に落ちます。くわしくはダイビングのあと飛行機は何時間あける?へ。学科は、こうした「理由」を手に入れる時間だと思うと、退屈しません。理由が分かっていると、いざというとき体が正しく動きます。丸暗記した知識は忘れますが、腑に落ちた理由は残る。だから、覚えられない自分を責めるより、「なぜ」を一つずつ拾っていくほうが、結局は身につきます。
つまずきやすいのは「計算」と「用語」
学科で手が止まりやすいのは、2か所です。ひとつは、残圧やダイブの時間を管理する考え方。もうひとつは、聞き慣れないカタカナ用語です。残圧の管理は、タンクの空気があとどれくらいかを読み、余裕を持って浮上に移る、という発想。難しい数式を覚えるというより、「早めに上がる」という習慣づくりに近いです。用語のほうは、BCD、レギュレーター、中性浮力と、最初は呪文のよう。でも、器材を実際に手に取ると、名前と役割が一気につながります。だから、学科と器材のセッションは行き来しながら進むのがちょうどいい。文字だけで覚えようとせず、モノと結びつけると早いです。分からない言葉は、遠慮なくその場で聞いてしまいましょう。
ダイブテーブルやコンピューターの読み方も、最初は身構えます。ただ、いまはダイブコンピューターが数字を示してくれるので、丸暗記より「なぜその数字を守るのか」を分かっておけば十分。理屈が分かっていれば、器械の表示も納得して受け取れます。ここでも、暗記より理解。学科が「暗記大会」ではなく「理由の勉強」だと感じられると、ぐっと楽になります。
合格しなかったときの扱い
PADIの講習は達成ベースです。学科も同じで、その日に理解が届かなくても、認定が消えるわけではありません。間違えた項目をインストラクターと確認し、理解できたら先へ進みます。何を間違えたかを一緒に見直すので、置いてけぼりにはなりません。落ちる・落ちないという発想より、「分かるまで付き合ってもらえる」と考えるほうが実態に近いです。だから、身構えすぎなくて大丈夫。教材を読み、分からない所に印をつけて質問する。それだけで十分に進みます。
よくある質問(FAQ)
Q. 筆記テストはどんな形式ですか?
PADIの場合、章ごとのクイズと最後の知識確認テストがあり、選択式が中心です。ひっかけ問題ではなく、教材を読んでいれば答えられます。間違えた所はインストラクターが確認し、理解できるまで説明してくれます。
Q. テストに落ちたら海に行けませんか?
PADIの講習は達成ベースなので、その日に理解が届かなくても認定は消えません。間違えた項目を一緒に見直し、分かったら先へ進みます。落とすための試験ではない、という位置づけです。
Q. 事前学習はどこまでやっておくべき?
初日までに章と小テストを進めておくと、当日の座学が短くなり、水中の練習に時間を回せます。数日前から少しずつ進めるのが無理のないやり方です。分からない所は当日に質問すれば大丈夫です。
学科は暗記大会ではなく、「なぜ」を手に入れる時間です。理由が分かると、水中での判断が落ち着きます。次は、認定カードが届くまでと最初のファンダイブを見ておきましょう。
この記事は一般的な情報のまとめです。学科の内容やテストの形式は指導団体やコースによって異なります。最新の内容は受講するショップにご確認ください。